みなさんこんにちは。
春日井市の歯医者【ごとう歯科クリニック】です。
むし歯は進行度によって症状が異なります。
むし歯が悪化すると、段階的に治療法も異なりますので、早期発見・早期治療が大切です。
そこで今回は、むし歯の症状と治療法について段階別にご紹介します。
目次
■むし歯の症状と治療法
・要観察歯 (C0)
歯からカルシウムやリンが少し溶け出している状態です。
穴は開いていませんが、歯の表面が少し酸で溶かされ、白く濁ったようになる場合があります。
【自覚症状】
この段階ではほとんど自覚症状や痛みはありません。
そのため、自分で気づくことが難しく、歯科医院での定期検診の際に指摘されることが多くなります。
【治療法】
お口の中を清潔に維持しながら、定期的にフッ素塗布をして再石灰化を促進します。
丁寧なセルフケアができるように、患者さんのお口に合ったブラッシング方法やデンタルグッズ選び、使い方をお伝えします。
・初期むし歯(エナメル質のむし歯) (C1)
歯の表面のエナメル質の一部が溶けている状態で、灰色の溝が出来たり、黒ずみのようになる場合があります。
【自覚症状】
この段階でも、痛みや自覚症状がほとんどないため、自分で気づくのは難しいです。
歯科医院での定期検診で指摘されて気づくことが多いでしょう。
【治療法】
エナメル質のむし歯に感染した部分を削り、白いプラスチックを詰めます。
エナメル質の表面だけのため、麻酔をせずに治療ができることが多いです。
痛みに対して恐怖がある場合には、患者さんと相談して麻酔をすることもできます。
・象牙質のむし歯 (C2)
エナメル質内部の象牙質にまで、むし歯が進行している状態です。
【自覚症状】
象牙質の近くに神経があるため、冷たいものや甘いものがしみるようになってきます。
【治療法】
エナメル質と象牙質のむし歯に感染した部分を削り取り、部分的な被せ物の治療を行います。
神経に近い部分なので削る刺激が伝わると、痛みが出ることがあるため、麻酔をしてから治療を行います。
・歯髄にまで達したむし歯 (C3)
エナメル質と象牙質の下の歯髄にまで、むし歯が広がっている状態です。
【自覚症状】
歯髄の中には神経があるため、ズキズキとした強い痛みを伴います。
冷たいものより、熱いものがしみるようになり、何もしていなくても痛みを感じるようになります。
【治療法】
歯髄までむし歯の感染が広がっていると、神経を抜く処置が必要です。
根の中がきれいになるまで、何度か消毒を繰り返してから、薬剤を詰めて土台を立てます。
その後、被せ物を装着します。
・根だけ残っているむし歯 (C4)
歯の大部分が溶かされて無くなってしまい、根の部分だけが残った状態です。
【自覚症状】
この段階になると、神経が死んでいることが多く、痛みを感じなくなっています。
しかし、そのまま放置してしまうと根の先に膿が溜まってしまい、炎症を引き起こしてしまうため、適切な処置をする必要があります。
【治療法】
根だけが残っている状態では、多くの場合で歯を残すことが難しく、抜歯が検討されます。
抜歯した後は、ブリッジ・入れ歯・インプラントの中から治療法を選択していただきます。
■むし歯治療後の被せ物の種類
・保険診療の場合
むし歯がそれほど進行していない段階では、白いプラスチックの樹脂を詰める治療を行います。
被せ物をする際には、金属や白い歯科用のプラスチックの被せ物が多くなります。
・自費診療の場合
自費診療では、セラミックの被せ物が使われます。
セラミックは透明感があり、ほとんど変色しない素材です。
経年変化で黄ばんだりすることもありません。
汚れもつきにくく、機能的で審美性に優れている素材です。
【むし歯は早期発見・早期治療を目指しましょう】
むし歯は、進行していないうちに治療をすると、削る量を最小限に抑えることができます。
自覚症状も少ないため、気づいた時には進行していたということも少なくありません。
歯科医院で定期的に検診を受けていると、初期の段階でむし歯を発見することができ、早い段階で治療ができます。
歯科医院で定期的に検診を受けて、むし歯の早期発見・早期治療を目指しましょう。